BOOKS+COFFEE+GALLERY

特集棚

狩猟生活「狩る、食べる、生きる」を読む都道府県による延長や短縮はありますが、鳥獣保護法で定められた狩猟期間は
・北海道以外の区域……毎年11月15日~翌年2月15日
・北海道……毎年10月1日~翌年2月15末日
となっています。つまりこの時期、全国的に狩猟が解禁されているのです。
山と森に入る人びとの「狩る、食べる」を知ることは、「生きる」を知ることに
繋がっています。逆もまた、しかり。
今年のジビエ料理を味わい深いものにする、季節限定の本棚です。

tokusyutana_01_1
「イノシシ・シカの捕食者であったオオカミを人間が絶滅させて以降、狩猟者がその役割を担ってきたとも言える」というのは、『ぼくは猟師になった』の著者・千松信也さんの言葉。猟師は自然の生態系の中で役割を持っている。

tokusyutana_01_2
現実の重さを、時に漫画は軽々と紙に乗せる。猟師を知る入門書としても最適な『山賊ダイアリー』は食の探究心にも溢れている。1巻冒頭に出てくる「命をいただくわけですから感謝の心を忘れないようにしましょう」という台詞の感情が、シリーズを通して食事描写に感じられるところがいい。

tokusyutana_01_3
狩猟者にとっての山、生活の場所としての山、そして都会に住む私たちが自然に触れるために出掛けて行く山。見ている山は同じなのに、その姿は大きく異なって写っているのでしょう。改めて、山のことを考えてみたい。

2014.11.27 / 本|かもめブックス 特集棚 / 狩猟生活「狩る、食べる、生きる」を読む